「1ポンドの福音」第5話

友達とホテルで見てたんですが、どうやら家での録画失敗してるらしいということがリアルタイムで分かったのでもう二度と見れないというつもりでメモりながら見ました…(笑)。
何か思うところのあったシーンは一応メモしてたんだけどやっぱり見ながら書ける量はキーボード叩くよりも限られていて、後から箇条書きのメモを見てもなぜそのシーンを自分がメモしたのか思い出せなかったりした…でも考えたらメモを見てすら思い出せない感想は自分にとってそれほど響かなかったことなのかなぁとも思うので諦めて、覚えている印象で書くことにします。もう一度キレイな画面ならもっと楽しく見られるんだろうなーと思うけど、そもそもドラマを録画して見ること自体自分にとっては特異なことなので、これくらいが普通なんですよね…。なので今回はシーンごとよりも全体通しての感想の方が多いと思います。ただ、来週からの視聴をちょっと迷う感じの、Round5でした。


今回はやっぱりジムでのシーンや他のボクサーの登場が多かったのがすごく良かったですよね。1話から書いてるようにジムの人たちはそれぞれキャラあって面白いし、耕作がそこにいてわいわいやってるのは楽しそうでほほえましい。亀梨くんはそういう画にいるのが映えると思うし。
石坂さんの「ボクサー辞めてサラリーマンになんなきゃ将来考えられないとか言われんだよ」のとこは爆笑しながら見てました。い、石坂さん声裏返ってるって!誰のこと話してんの!みたいな(笑)やっぱり石坂さんは面白くしてくれる人だった!耕作との熱いシーンもよかったし。

でも今回の亀くんの演技はあんまり…しっくり見られなかったなぁ。なんだろ、またこのハイテンション演技が浮いて見えた。なんでだろうな。どこがどうダメとかそういうのはないんだけど、なんとなく全体を通してすんなりドラマに入っていけない…見ている側として。でもこれは自分が話の流れについていけないという部分も大きいと思う。子供向けってこういうもんなの?どうしてこうなるの?原作ではもっと自然なの?とか疑問ばかりが浮かんできてしまいます。矛盾するようですが、私は亀梨くんの切ないシーンでの演技やその時にかすれがちになる声がすごく好きなんだけど、耕作に関しては普通にあの楽しい耕作のテンションでいる時の方を見たいし、そっちの方が好きなんですよ。だからあの耕作の能天気な感じが嫌ということはないので、一体何がだめなんだろうなぁ…と不思議なのです。全体的に見たときになんかしっくりこない。としか分からない…。しかし彼は主演なのだから、脇役が浮いているのとは訳が違ってそれはとても重大なことのような気がする。でも今回この5話の感想をいくつか見たところでは、良かったって言ってる人が多かったように思うので単に私がこのドラマに合わないだけなんだろうなと思います。だから前半のハイテンションが浮いているように感じ、後半はそぐわない湿っぽい雰囲気だと感じ、どっちにしろ乗り切れないんだろうなと。

耕作が最初の木の葉に隠れてるシーンではすごい一重の目だったような気がするのに、後は二重でなんか面白かった。あるよね…朝一重になっちゃうこととか、日によって自分の目がでかく見えたり小さく見えたりすることとか、みたいな(笑)。例えば、常に鏡で自分をチェック!の修二だったらありえないけど、耕作は他のことに必死で全く自分の外見とか気にしないキャラなので、上手くそういう感じが出てるかも。それとも見返せないから分からないけどもしかしたら上からのアングルで上目遣いのようになってるから一重に見えたのかな。

ホテルのTVがちょっとセピアかかった色に見える画面だったので(…)色がよくわかんないんですが、耕作またあのワインレッドのトレーナー着てました?画面では赤っぽく見えたんだけど赤でもいいな。あのトレーナーやたら耕作に似合ってる気がする。肩から胸の、平面のラインがきれいに見えるんですよね。トレーナー似合う人っていいなぁ。あの色も好きだし。でもグレーのパーカーもかわいいんですよね。うっかり買いそうになりましたよ…普段そんなの絶対着ないのでどうにか踏みとどまりましたが(笑)。

しかし耕作は、「一生懸命で応援したくなる」とか「バカな行動ばかりなのにかわいくて好きになる」とか、そういう、見ている自分にとって惹かれる部分が感じられないような気がする…私には。キャラクターに共感したり感情移入したり応援したりできるっていうのは、必要不可欠な要素ではないけど少なくともドラマ自体に引き込まれる大きな要因にはなるはずなので、それができないのは見てて辛いなぁ。個々のシーンや表情や仕草をかわいいとか上手いなぁとか切ないなぁとか、思うところはあるんだけど、全体として耕作が魅力的なキャラクターに見えない…。ていうかトータルで見ると「こいつ、何?」と思うことの方が多いかもしれない。院長様に「アンジェラの夢を引き受ける覚悟がある?」と聞かれたところなんて、表情とかはいいんですよ。なんかまたちょっとコメディから浮いてる感はあったけど(というかこのあたりの悩んでるところはもう演技どうのこうのというより話の流れ自体が突然すぎて浮いていた印象)。でも「お前、それ、他人に言われるまで気付かなかったのかよ??!」って思わず口に出して突っ込んでしまったよ…一緒に見てる人がいるとすごいな…一人だったら絶対TVに突っ込んだりしないもんな…(笑)。それちょっと…いくらなんでも馬鹿すぎるだろ。今まで何頑張ってたんだ君は?!そんなことで今さらそんなに深刻に悩まれたら、3話の「シスターのことがもっと知りたいんです!」「好きだからですよ!」が本当に口だけだったんだなぁ…と思えてしまう。耕作の「好き」って自分のことしか考えてない「好き」だもんね。いくら恋愛に不慣れな設定とはいえ小学生じゃないんだから…。このあたりは全く共感できないよ。1話で悩むんならまだしも、1,2話のあたりでは「シスターが自分に応えてくれないのは、そういう決まりだからなんですね!」のノリで、だからそこはこのドラマの中では悩むところじゃないんだな、ずっとこのノリで突っ走らせていくんだな、と思ってたのに5話でいきなりこんな深刻に悩み出すの?!それ一体どういう流れなの?何も知らずにやりたいようにアタックしてたら相手も自分のこと好きになっちゃって、でもそれって実はシスターにとっては彼女の夢を諦めさせることで…って、今さら気付くんだ…(唖然)。なんか…ほんと小学生の話だったらかわいく切なく、すごく面白かったのかも…。
どういうスタンスでこのドラマに臨めばいいのかいつまでたっても分からない。コメディは製作者の意図したところで気持ちよく笑ったりほほえましくなったりしたいよ。なのに意図が分からないよ。耕作は改心したけど、あのあたりはなんか違うドラマを見てるようだった…。

シスターが拾われた子だったとか、そんなのは聞かないと分からないことだから知らなくて当たり前だけど(誕生日が本当に分からないことを院長様に教えられた時の耕作のシーンは良かったと思う)、シスターになる人がどういう信仰や考えをもってその他大勢の人と違う道を選んでいるのかって、考えないのか?普段は気にもならないかもしれないけど、好きになった相手だったら考えるだろう…ていうかむしろ一番深刻に考えるところだろう。耕作は本当、アンジェラのどこが好きなんだろう?そういうところが全く分からない。
こういうのは、キャラ設定やたとえば脚本が分かりにくくても演じ方で魅力的に見せられるものなんだろうか。役者の力で「なんでこんなに滅茶苦茶なキャラなのにこんなに魅力的に見えるんだろう」みたいに、見てる人に思わせることは可能なのかな。そういう風に比較して考えてみたことがないから分からないな…。でもこのキャラを魅力的に見せるのはけっこう難しいような気がするよ。いや、ただ単に私自身の好みの問題なのかな…。かわいいなぁって思う人も多いのだろうし。

なんだかもう、これ以上見てこいつを嫌いになりたくない、とすら思ってしまう。だってかわいいところもあるんだし、っていうかひとつひとつの行動はかわいかったりするんだよなぁ…。でも彼のボクシングに対する姿勢の一貫してなさを見たら、今どんなに好きだと猛烈にアピールされても、もし彼にもっと興味を引くものが現れたら自分もボクシングと同様捨てられるんじゃないかと普通思わないか?それをそう見せないで、面白く発展させていくのがアンジェラの天然入ったキャラクターなんだと思ってたんだけど、相変わらずアンジェラの描き方が中途半端でそこまでほんわかキャラには見えないし…。「(試合には)出ます!」とか「これ食べたらシスターこいつのこと好きになっちゃうかもしれないじゃないですか!」「なりません!」とか、「後ろめたいことなどありません!」とか、耕作をいさめるつもりでいつの間にかアンジェラの方がエキサイトして耕作がぽかんとなってたり、2人でエキサイトして突っ走ってしまってたりというどっちもどっちみたいな浮世離れしたところはお似合いっぽくていいなぁと私は思っていて、今回の信者の人に配るチョコレートを一個持ってきてしまって「私は何を…」ってつぶやいてるとことか、川原にチョコを自分で投げて勝巳に見られたから何事もなかったように拾いに行って、なんて自分で自分がよくわからない混乱ぶりと彼女自身が元々ちょっと天然だということをちゃんと表現してる行動でよかったと思うんだけど、それでもそのシーン一つ一つをとってみればそうなんだけど、全体としてアンジェラも耕作のはちゃめちゃさにストレスなくついていけるほど天然な子には見えない…。天然で、でも耕作よりは地に足が着いてて、だから耕作が心配で(主に減量のことで)、段々気になるようになってしまって…という段階を踏んでるように見えないのに「あなたのことが好きです」ってなっちゃってても、あ、そうなんだ…くらいにしか思えなかった。ていうか両想いになっちゃって、話終わっちゃうんじゃないの?教会での今日があなたの誕生日です云々とかいうのも、あれは感動するところだったんだろうなぁ…みたいにしか思えず。

耕作の最大の「かっこいい」と思わせる武器であるボクシングのシーンが最近全然ないのもちょっと辛んだろうなきっと…。トレーニングのシーンすらあんまり出てこなくって、なんのドラマなんだっけ?みたいな。アンジェラを追いかけてランニングとか、ジムではボクサー達としゃべったり、それくらい。1話のボクシングのシーンや、耕作が一生懸命トレーニングしてるところはけっこう良かったと思うのに、やっぱりあれだけのシーン撮るのはすごく大変なんだろうなぁ。耕作ばっかり試合してるわけにもいかないというのもあるだろうけど(笑)。

院長様が、あなたが幸せだと思う道を選べばいいのよ、と言ってるシーンで思ったのは、ああもうほんと「おもいッきりイイTV」でみのもんたが言ってたようにサウンドオブミュージックでいいじゃないかと。このシーンに対して、「信仰をなんだと思ってるんだ」みたいに怒っている感想を見たけど、院長様はアンジェラが小さな頃から彼女を見てきて母親のような感覚で、アンジェラ自身、シスターの道を選んだことにそこまで重要な意味がなさそうに描かれている(このあたりはアンジェラの気持ちを軽視してる感じだけど、他の多くの選択肢から重い覚悟でこの道を選んだわけではなく世間をあまり知らないが故に自分の知っている狭い世界の中からシスターになることを選んだだけのような)し院長様もそこは分かっているので、このセリフはそんなにおかしくないと思う。アンジェラは人を好きになることも知らなかったわけだし、だからシスターとして信仰を貫くことが他の多くものを捨てて得られることなのだということを分かっていない。一度でも人を好きになったりした経験があったら、シスターになることはすごく大変なことだと分かると思うし…。だからむしろ、「この道を貫くことが自分にとっての幸せ」といえない人が選ぶべき道ではないということを、若いアンジェラに教えてあげてるのだと私は思った。別にシスターじゃなくても主への信仰を貫くことはできるのだし、自分と同じ境遇の子の世話をしたいとしてもシスターであることは必ずしも必須ではないし。だから、そこでサウンドオブミュージックですよ(笑)。


勝巳は「嫉妬だね」とか、今回ジムのボクサー達としゃべってるところ楽しそうでよかったのに、次回は「好きでこんな家に生まれてきたんじゃない!」とか言っちゃって、どうなるんだろ。次回予告に関してはそれくらいしか覚えていない。耕作とアンジェラの話が終わってしまったので、あとはもう平成ジャンプで引っ張ろうっていうことなのだろうか…?それとも耕作の方が一段落したので、今回の石坂さんのように次回は勝巳をフューチャーするのかな。そういうのはいいな。

しかし山田くんの方もものすごくとってつけた感のある「母親に愛されない子供」と「子供をどう扱っていいかわからない母親」の構図で、私はそういうベタなの結構好きだけど、原作に合ってるオリジナル設定なのかも分からないし果たして原作ファンの興味を引くのかなという疑問が。ジムの会長が女というのもオリジナル設定らしいけど、あの人の設定も今回よくわからなくなった。ボクサーなんて猛者ばかりの中女一人で会長なんてやってて、1話から気風もいいし相手のジムの奴に喧嘩売ったり買ったり多少のことなんか吹き飛ばすような勢いのあるかっこいい女会長なのかと思ってたんだけど、なんか違ってきてしまったような。大体あの環境であの母親で、なんで勝巳の性格はああなってるんだかもわからない…。なんか一人だけ異次元の人のように繊細なので、そういうとこがとってつけたような「オリジナルキャラにありがちな萌え設定」ぽいんだよなぁと思ってしまう。
まぁ勝巳はサイドの話だからいいとしても、会長のキャラが不安定になってしまうのはドラマ全体として良くないのではないだろうか…。「勝巳のことが分からない」と言っていて、母親が中学生くらいの息子のことを理解できないというのはよくある話だと思うけど、別にそのことに対して悩んでる風でもないし働く母親ものによくあるように「仕事に夢中で子供のことまで考えてられない」「かまうヒマがないほど忙殺されてる」設定でもないし、定食屋で飲んで酔って愚痴ってたりぼけっとして一人息子の言うことに生返事したり、そんな人物像では耕作やボクサー達に偉そうなこと言ってもあんまり説得力がないと思う。ジムのシーンは素直に笑って楽しめるところなのにもったいないなぁ…。彼女は強いボクサーを作ることに夢中っていう設定だったと思うので「仕事に夢中で子供のことまで考えてられない」が一番近いのだろうけど、それならあの生返事のシーンは例えばボクサー達の練習メニューをチェックしてるとか、次々書類に目を通したりしていてすごく忙しくてつい生返事、みたいにした方がよかったのではないかと…。とにかくあそこで勝巳が話しかけてるのに生返事してるシーンはすごく変な印象だった。

とかなんか、やっぱり1回見ただけで感想書くのは恐いですね…。印象だけが増長していて、しかもなんかすごい上から目線の文章…?2回目見たら全然違う感想になっている予感大。とりあえずもう予告もあんまり覚えてないけど、両想いになった後の2人がどういう風に接していくのかは気になるし(耕作やアンジェラが照れちゃったりしてるところとかあるなら見てみたいじゃないか…笑)、耕作がまたあの私が好きなワインレッドのフード付きトレーナー着てくれるかもしれないし、もう少し私が好きになれるような行動をしてくれるかもしれないから次も見よう。一段落して、美味しい役どころで余裕持って出てくる主役というのもけっこう好きなんだ(笑)。