「1ポンドの福音」第3話

うーん、盛りだくさんというか…。よくいえば山あり谷あり山ありでした。なんだけど、別に全然盛りだくさんでもないのになんか詰め込み感があるという…もっとキレイにシンプルにまとまる話じゃないのかなぁ、今回なんて。

ここまでで耕作というキャラが掴めて…というかこのキャラに慣れてき始めたところに、いまいちよく分からない山田くんに加えてそこにやや絡む掴みにくいゲストキャラが出てきて、なんでそうなるの?ということばかりの間に終わってしまったという感じ。山田くんもゲストキャラも、中学生なんだしもっと分かりやすくしたらほんとコメディらしいすっきりした話になったはずだと思うんだけど…。
そしてなんか…耕作のハイテンション演技に1話より違和感を感じてしまった。なんでだろう?1,2話で耕作の突っ走る愛すべき馬鹿というかわいいキャラクターがちゃんと出て、見ていて掴みやすかったので私が演技に対して欲が出たんだろうか。
とか考えてるうちに出てきたゲストの知念くんはなかなか印象的な顔立ちをしている上にキャラがいつまでたっても掴めないので「??」と知念くんのことばっかり考えてるはめになって全体の印象がすごい散漫に(笑)。


そしてやっぱりコミック原作だから(略)みたいな展開が多いよ…つらい。マンガ的にこう、コマ割として考えてみるとこんな感じなんだろうなーというのは分かるんだけどドラマでやると展開が不自然すぎるんだよぉぉぉ、みたいな。

バザーの下りは無いだろう…。赤いマフラーを欲しがる石坂さんがかわいいけど(笑)。
メイサちゃん笑うとかわいいねぇ…ぷんぷんしてると普通に恐いので、にこにこ笑ってるシーンがもっとあればいいのに。「拝啓 父上様」に出てた時すごいキレイな人だなぁと思ったんだけど、長い髪が顔の横にあった方が好き。シスターのあの髪をきっちり後ろにやってしまう髪型はキツめの美人顔が強調されてしまって、あの役的にはよくないと思うんだけどなぁ…。まぁああいう顔を見て耕作は「叩かれたい」とか言ってんのかもしれないけど(…そんなわけないよ)。

耕作がまた夜中に食べて会長に叩かれるところはかわいい。TV誌で、りんごとソーセージ一緒に食べると最悪って亀くんが口から出してたのはこのシーンの撮影なのか(笑)。

予告の通り知念くんが入ってきますが、初日からいきなりプロと同じメニューって、あるの?知念くんをこんなに長時間みたことがなかったけど、ウサギみたいな口をしてるのね…。睫毛がいっぱいだ。どんなに深刻な表情でもウサギちゃんに見えてしまう。
しかしお坊ちゃんという設定なのに喧嘩では負けたことないって、どういうことなんだろ。喧嘩したことがないのか?でもなんか柄悪い感じにしたいみたいだけど…この子のキャラ設定がわからない。「喧嘩で負けたことがない」「柄の悪い」っていう設定だとしたらこの子のこの顔って合ってるの…?かどうかももはやよくわからない。にこにこ笑ってかわいく見せている方が似合いそうなファニーフェイスではあるけど、でも眉立派だったからしかめてたりするとそれなりに柄悪い感じに見えなくもないし。グラブやサンドバックの差し入れでジムに入れるようになったところで「よっし」という表情は本当にうれしそうだった。ボクシングがやりたいんだなって思った。でもジムに入りたい理由は「喧嘩には負けたことがない」から??掃除なんかしたくない??親を説得(?)するためになりふりかまわず、耕作に一発入れようとするのは、ちょっと姑息だけど理解できる。まだ中学生なんだしなりふりかまっていられない状況らしいし。単純な耕作を罠にかけようとしてるしてるような笑みも、上手かったと思う。でもそれって本当にボクシングが好きで、だからジムに入りたいんです、って言わせといても別に矛盾しない。喧嘩に負けたことないとかいう変な設定はなんのために言わせてたんだろう。原作ではもっと悪い不良なの?というか合ってなさすぎてそもそもこのキャラ原作にいたの?というところから疑問に…。

あの変な親もよくわからないし…何考えてるんだろ。「ジムで一番強いやつに一発入れられたら」の基準も分からない…誰が証明するんだ?とかそういう下らないとこが気になって全然ストーリーに入り込めない。でもそこに見慣れた耕作のハイテンションがはさまるので、こいつ変わんねーなぁ…となんかほっとするという効果はあるかもしれないけど(笑)。
というかそういえば山田くんは石坂さんとかを差し置いて迷わず耕作を「一番強い奴」と指差したし、知念くんに向かって「お前と耕作さんは違いすぎる」とか、なんかいきなり親耕作派。でもそもそも設定で見たよりは最初から耕作のことが嫌いそうじゃなかったので、やっぱりキャラ設定が変わったのかもしれない。

「正直いってウザいんだけど」
なんでこの二人いきなりこんな殺伐なんだ。すごく殺伐雰囲気を出してるのは分かるんだけどそこに至る経緯が謎すぎる。山田くんが最初からジムが好きで、ボクサー達が好きで、だからそこに入ってきてかき回す知念くんが許せない、とかだったら分かるけど山田くんて全然そういうスタンスの役じゃないじゃん…自分でも「意味がないからやらない」って言ってるし。お母さんが一生懸命になる耕作のことが嫌いだったけど、今度は新しく入ってきた知念くんに構うのを見てこいつも気に入らない、みたいな感じなのか。だから耕作をいきなり「耕作さん」扱いになったのかな。


「100円!やったラッキーv」の耕作がかわいいな(笑)。

たこ焼きに「ここで会ったが100年目」とかいう耕作かわいいなぁ。たまに目の周りすごい濃く見えるのはメイクのせいなのか?と気になってたんだけど、減量中は目の周りにそういうメイクしたり唇をカサカサにしたりしてやつれた感じをわざと出しているって書いてあったので、ここもそうなんだろう。計量後のすっきりしてる顔はツヤツヤ爽やかに見えるし。今回一番すっきり爽やかでキレイな顔だったのはあの計量後に会長たちにお礼を言ってるところでした。

シスター…監視するって本当にずっと一緒にいるのかよ(笑)。しかもさらにそれを見ている知念くん(笑)。笑顔で腹筋する耕作を見てスマイルアスリート選手権を思い出しました。

「知りたいですシスターのこと」
「どうしてですか」
「好きだからです!」
の問答は強引だなぁ…。なんか、こうしたいっていうテンポがあるんであろうことは分かるんだけど、意図するように引き込まれないのがもどかしい。こっちだってドラマのテンポに心地よく引き込まれてノりたいんですよ。だからそうさせて下さいよ、みたいな…。コマ割で考えるとわかるんだけどなぁ(原作読んだことないけど)。だってじゃあなんで今まではそういうことが気にならなかったんだよ?!ってことになるじゃん。いきなり「知りたいです」とかストーカーすぎる。

トレーナーの三鷹さんが帰ったあとシスターにももう帰っていいですよ。ってあっさり言う耕作のキャラクターはいいなと思った。2人きりなのにね。なんか、押せ押せで行くくせにこういう時はあっさり帰しちゃうんだ…みたいな(笑)。こういう下心がなさそうなところ、いいな。まぁ、外も暗いんだから下心がないついでにあっさり風味に「送って行きますから」くらい言ってもよかったかも。1話の鬼丸家からの帰り道とか今回の食事に誘うシーンとか、ハイテンションでない耕作→アンジェラのセリフは普段とのギャップでちょっとドキっとするから、みたかったなと思っただけです(笑)。

机に倒れ伏して魚みたいに口ぱくぱくさせる耕作かわいい。そしてその気持ち分かるよ…ほんとーに空腹だとああいう行動したくなるよね…。

耕作の「絶対に」ってほんとあてにならないよなぁ。これほどあてにならない人も珍しいわ。なんでそんなに情熱的なのに頑張れないんだろう!ってもどかしくなるのは、それだけ耕作のダメダメキャラがちゃんと作られてるってことだろうなぁって思う。思わず、お前もっと頑張れよ!!!と思ってしまう。おお、引き込まれてるんじゃん私(笑)。

クロスのついたおメダイを首にかけてもらってきょとんとする耕作。自分から押せ押せのくせに、シスターからの歩み寄りにはあんまり気付かない耕作がなんか…もどかしいけど間抜けでかわいい。

夜中に食べ物攻撃にあう耕作。えぇ〜…。あの、これ、笑うとこなんですよね?笑うとこだと思うんですけど、亀くん演技がシリアスすぎてっていうかその後の展開的にも、え、これ笑うとこじゃないの??!先輩たちもなんか超真面目に怒ってるよ?!

なんで知念くんがここまでして耕作の減量失敗させようとするのかわかんないし。ていうかあのインスタントおでんとか夜中に一人で全部開けて、お湯入れて、並べて、ってやってたのかと思うと面白すぎる。ドア押さえてるとこの顔といい、やっぱこれ笑うとこでいいんだよね…?

亀梨くんの落ち込む演技はほんとうにあの…なんていうか、すごく哀しさが伝わってくる。くるので好きなんだけど、だけど、コメディの中の落ち込む場面としては表情が深刻すぎて他とテンションが合わなく感じる…。表情が辛気臭くなりすぎるのかな…元気な耕作とのギャップを出すにしてもなんか違う気がするんだよなぁ。原作ではどうなってるか知らないけど、ギャグマンガの中にいきなりシリアスマンガのコマが入ってるみたいな。病人の役に本当の病人連れてきちゃった、みたいなそぐわなさ。2話までは、落ち込んでてもこんな風には思わなかったんだけど…。
「あなたは最低です!」はやっぱり今までで最大にショックだったんだろうから、最大の落ち込みを表現しないといけないのはわかる。けどやっぱりコメディにはコメディ範囲内の落ち込み方ってあるような気がする。難しいなぁ…自分で説明もできないのに人にやれってなんなんだよと自分でも思うけど、でも亀梨くんはそういう演じ分けが理解できると思うし出来ると思うんだ…。

知念くんが一人で試合を見に来るのと、山田くんがシスターを試合に誘うのはよかった。
でもあんな人目につくとこで殴られてんのに、なんで大声出して周りの人を呼ばないんだよ?と思ってしまう不自然さ。山田くんもせっかくシスターに耕作の雄姿を見せてあげようと思ってわざわざ教会に行ってまで呼んだんでしょ?なんでよりによって控え室に走って行ってまで耕作を呼ぶ?!シスターに謝ってるあのノリのままコメディタッチで切り抜けるのかと思ったらプロのボクサーなのにシスターに止められるまで素人殴る気満々の耕作も意味不明。
縛られてるわけでもないのに人を呼ぶでもなく殴られる耕作を見てるだけの3人もよくわからないし、ガードもせずに殴られてる耕作も分からない…全然なににも感情移入できないシーンでした。あんな風に殴られる理由が全然ないのに感情移入しろといわれても無理ですよ…せめて無理やりでも不可抗力な設定作って下さい…。

まぁ試合が「すごいっす、KOなんて!」で終わらせられるノリなのでもうこれはこれでいいんだろ…と納得するしか。(カッコよくKO勝ちして理由が「今度はデートだ〜!」だったとか、いらないよねそのオチ…。)先週みたいなボクシングシーン見せられるくらいならもう試合はセリフで済ませてくれていいです。

知念くんと山田くんは耕作のことをかっこいいと思った。で今回のお話は終着、みたいですね。一生懸命な姿がシスター含む3人の心を動かしました。試合前に殴られたって、結果良ければまぁいっか。って感じだけど、だからそういう風に話が落ち着くって最初から分かってんだからもっと序盤からそういう風にもっていけばよかったじゃん。と思ってしまうわけで…。山田くんはもっと耕作に対して冷たくしててよかったし、知念くんのキャラクターはもっとシンプルでよかった。無駄に殺伐してた知念くんと山田くんを最後にお互いを理解する形で終着させればよかった。学校同じ設定とかなかったから知念くんももう出てこないんだろうなぁ…いじめられてるのに気付いてあげるとかさ。すればいいのに。喧嘩には負けたことないらしいから。2人のファンとかではないけどせっかくの登場キャラがもったいないと思うんですよ…。最後まで迷走してやっとキャラが定まったと思ったらもう出てこないとか。

これでもう山田くんは親耕作派のようだから、来週からは「どうなの?山田くんはそのキャラでいいの?」みたいな心配はしなくてよくなるのはいいんじゃないかな。

主役のキャラクターは一環していて、演技にも迷いがなく、分かりやすいのはすごくいいと思います。1話完結っぽい作りだし、別に毎回次がすごい気になるって話でもないから話を引っ張るのは耕作(と周囲)のキャラクターなんだと思う。話がどんなに迷走しても、主役のキャラがこれで一環していれば耕作を応援したり感情移入したりっていう楽しみ方ができる。一応。その点では耕作は表情豊かで動きのある、飽きないキャラクターだと思うから。単にこの顔が好きだからかわいい表情が見たいな♪っていうファン以外でも楽しめる演技が…できてると思うんだけど(笑)。

あ、殴られた後フードで顔を隠して控え室に入る耕作の傷顔が、ごくせんを髣髴とさせる感じでかっこいいと思いました(笑)。そしてLIPSに合わせて流れる今回のダイジェストがかっこいい。耕作ほんとハイテンションだなぁ…と思う。表情豊かで動きが多くて、ダイジェスト向きですよね。

次回は「さよなら」とか、切ないシーンがあるみたいなので、切ない担としては楽しみにしています(笑)。

そうだこのドラマ、サブタイトルが全く意味を成していない気がする…。ラテ欄でサブタイ見ても全然見たいと思わないし、今回なんて一回セリフで出てきただけの単語入れて、話との関連性もほとんどないような。深く考えれば良いサブタイなんだろうか…しかしそこまで頭を使う気もしないんですが。